クラス会報告Class
昭29小卒(20回)・昭32中卒・昭35高卒(8回)同窓会のご報告
湘南学園同窓会では、クラス会、学年合同同窓会、クラブOB会等のお知らせやご報告を、ホームページとFacebookにお載せしております。
今回は、昭和35年高校卒(8回生)の立川元彦さんより、学年クラス会のご報告をお送りいただきましたので、こちらでご紹介いたします。
8回卒業生(昭和29年小卒、昭和32年中卒、昭和35年高卒)の学年クラス会が開催されました
2019年令和元年10月9日水曜日12時から、8回卒業生の学年クラス会が鎌倉パークホテルで開催されました。
小、中、高をそれぞれ卒業したクラスメイトが80歳を目の前にしてのクラス会でしたが、30名の参加者で昔話に花が咲き、有志によるJAZZ演奏や男女それぞれのボーカル演奏もあり盛況でした。
今年の話題の中心は、本年度栄え有る日本学士院賞を受賞した永嶺謙忠さんでした。
令和元年6月17日に、日本学士院に天皇皇后両陛下がご臨席のもとに授賞式が行われました。
参加者一同からお祝いの鎌倉彫が贈られ、ご本人からお礼のコメントがあり「小学生の時はやんちゃだった」などのエピソードが紹介されました。
学士院賞は日本のノーベル賞と言われる権威の有る賞で、湘南学園卒業生では青木昌彦さん(4回生故人)に次いで二人目の快挙です。
5. 日本学士院賞
研究題目
ミュオンラジオグラフィーの開拓と大規模構造体の非破壊的研究
氏名
永嶺謙忠(ながみね かねただ)
現職
高エネルギー加速器研究機構名誉教授、
東京大学名誉教授、
理化学研究所名誉研究員、
総合研究大学院大学名誉教授、
山梨大学客員教授
生年(年齢)
昭和16年(77歳)
専攻学科目
原子核素粒子物理学・物質生命地球科学
出身地
神奈川県三浦郡葉山町
授賞理由
永嶺謙忠氏は、素粒子ミュオンのビーム生成と利用において独自の研究領域を開拓するとともに、ミュオンを用いる学際的科学を総合的に発展させ、ミュオン科学の開拓的研究に多大な貢献をしました。水平近くに飛来する高エネルギーの宇宙線ミュオンを用いたラジオグラフィー法を創始して、地球規模の巨大物体の内部構造の探索を可能にし、自然災害予知への道をひらきました。火山体の噴火道のミュオン透過像がオンラインで得られ、火山体の活動状況の経時変化を知るのに成功しました。この方法は地震・火山に伴う地球内部の探査研究に新しくユニークな手段を提供したばかりでなく、製鉄所の高炉の内部探索や福島第一原子力発電所の重損傷事故における溶融燃料棒の探索等に貢献しています。
また、永嶺氏らは、高性能レーザーを組み合わせて、超低速ミュオン顕微鏡という世界で試みられたことのない研究手段を実現させ、素粒子・原子核・物質科学への展開を図っています。
【用語解説】
素粒子ミュオン
ミュオンは素粒子の一つで電子より207倍重い粒子(陽子の1/9の重さ)。加速器で作られるほか、大気中で生まれ地上にまで飛行してくる。
宇宙線ミュオン
宇宙、大気などの中で生まれたミュオンのこと。
ラジオグラフィー法
X線と同じように、ミュオンを使って体などを検査することができる方法。
超低速ミュオン顕微鏡
非常に遅いミュオンを生成して物質中に止めたり透過させ、その位置における物質の性質を検知する装置。
8回生クラス幹事
立川 元彦